秘境の名水。神々の里山に湧き出る日本屈指の硬水
長野県の最南端。
静岡県との県境にある秘境『遠山郷』。
国指定重要無形民族文化財『霜月祭り』が行われる神々の里山で、その名水は湧き続けている。
画像提供:長野県飯田市上村/下栗自治会
『鉄瓶で名水茶』
第2回目は『観音霊水』を訪れた。
この記事は、私の相棒の『ボスあられ(南部鉄器 鉄瓶)』で『名水百選』を『沸かしお茶を淹れ』『銘菓』を楽しむ企画である。
観音霊水の最大の特徴は『硬さ』だ。
ヨーロッパの天然水をもしのぐ、その硬さは日本屈指と言っても過言ではない。
前回の忍野八海と比べ、マグネシウム含有量は『約33倍』。
カルシウム含有量にいたっては驚愕の『約48倍』だ。
南アルプスの水脈。
数億年前の石灰岩層を何十年もかけて溶かし、盛平山の麓『龍淵寺』に湧き出る。
硬水特有のクセが少ないその味わいで、ファンを増やし続けている。
キレイな水の証となる『炭酸水素』がイオン状態で豊富に。
炭酸イオンは、乳酸を中和する効果があるため慢性疲労防止効果があるという。
一方、腐敗のもととなる『塩化物イオン』が微量なため保存性にも優れる。
まさに魔法のような名水だ。
宿場町を連想させる看板が目印。
和田城(遠山郷土館)には、しゃちほこ。
【水質成分】
ph値 8.0
硬度 225.5
カルシウム 63mg/L
マグネシウム 17mg/L
【名水評価】
かたさ
とろみ
まろやかさ
あまみ
さんみ
にがみ
うまみ
しおみ
※ 最低値は『0.5』。個人的な味覚情報。
観音名水【名水茶】
最初の飲み口は苦味が強く感じられるが、後から甘みが増してくる。
独特の舌触りがあるが、なめらかに変わる。お茶の水色がとてもキレイに出る。
『炭酸水素』の効果なのか、鉄瓶内部の余分なものが洗浄された印象。
鉄瓶内部に湯垢がすばやく付着するのは硬水ならではだ。鉄瓶にはもってこいの名水ではないだろうか。
画像は計8Lの観音霊水を沸かした鉄瓶内部
次回はコーヒーを飲んでみたいと思う。
観音霊水を味わい、天空の絶景を眺める
観音霊水と一緒に訪れたい人気観光地。
それが、日本のチロルと呼ばれる『下栗の里』だ。
南アルプスを望む『にほんの里100選』。
標高800m〜1,000m、最大38度の傾斜面に段々畑のような景観を作りあげている。
この景観が、オーストリア・チロル地方に似ていることから、日本のチロルと呼ばれるようになったという。
画像提供:長野県飯田市上村/下栗自治会
遠山郷からこの下栗の里に向かう道中にあるこの湧き水も味わって欲しい。
こちらの水もとてもオススメだ。
一本木 命水
【湧き水評価】
かたさ
とろみ
まろやかさ
あまみ
さんみ
にがみ
うまみ
しおみ
※ 最低値は『0.5』。個人的な味覚情報。
観音名水『名水茶』を楽しんだ銘菓
白木屋商店
遠山郷 地粉そば羊かん
遠山川の川原で美味しく頂いた。
photo by Masahito Ichinose(Japan)