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急須難民が増加中。オフティーのすすめ

 04/19/2017   

急須で淹れることをサボりはじめた日本人

結論から言おう。近い将来「急須難民」という言葉が流行るかもしれない。
今まさに日本のお茶文化を真剣に問う分岐点なのである。

この記事は、ついついペットボトルのお茶で済ましてしまうあなたに向けて書いている。
そう、急須で淹れたお茶を忘れかけているあなたにだ。

緑茶の茶葉(以下、茶葉)の年間消費量が減少傾向にあるのはご存知だろうか。

総務省家計調査によれば、平成13年度 1世帯あたり 1,174gだった年間茶葉消費量が、
平成27年(速報値)では 844gと、14年間で330g減少している。

理由は単純明快。
ペットボトル緑茶飲料の需要が増し、「急須でお茶を淹れる機会が減っている」のである。

1世帯あたりの年間茶葉購入額に至っては、
平成13年度の 6,432円が、平成27年度(速報値)には 4,096円と 2,336円減少。

その一方で、
1世帯あたりのペットボトル緑茶飲料の年間購入額は、平成13年度の 4,434円が、
平成27年度(速報値)には 6,151円と 1,717円増加。
明らかに逆転傾向にある。

このままでは、あと35年もすると日本人は「わざわざ急須で淹れて」お茶を飲まなくなるかもしれない。

飲料メーカーに「淹れて」もらっている現状を、あなたはどう受け止めるだろうか。

失礼ながら、私はこれからもコーヒー派である。お茶の習慣といえば、運動時の水分補給として「冷たいウーロン茶」程度。

急須と湯呑みで頂くお茶に関して言えば、葬儀の時に頂く程度で年に多くて3回程度と散々なものである。

コーヒー店が数多く存在する一方で、緑茶専門店が普及しないのは何故だろう。
和菓子屋の喫茶コーナーでさえ、お茶はどちらかというと脇役である。

お茶を欲する遺伝子にスイッチが入る

あなたも私のような洗礼を受けたことがあるのではないだろうか。

糖分のほとんどを缶コーヒーで補っていた私なので、滅多にスイーツは目に入らない。

そんな私にも「いちご大福」に目が釘付けになる瞬間が訪れたのである。そして、

「一緒に熱いお茶が飲みたい」と。

足早に帰宅し、水道のお湯を沸かす。

何にもこだわらずに「普通に熱いお茶」を淹れて「普通のいちご大福」「食べながら飲んだ」だけなのだが「日本人だなぁ」と実感するのだ。

ここで重要なポイントは「温度」にある。ペットボトル緑茶飲料に、この温度を望んではいけない。

熱いのが飲みたくなるのである。熱いのが。

この洗礼をさかいに、私にとってのティータイムを考える機会が多くなった。

そもそも「ティータイム」という言葉。
改めて考えてみると、「時間(タイム)」が含まれている。「その時間自体を楽しむ」という意味も含まれているのではないかと考えさせられた。

下の悲劇的な画像をご覧頂きたい。
私がいちご大福のときに用いた「茶器」だ。
湯呑みは持ちあわせていないので、「茶碗蒸しの器」で代用したありさま。

やはり、こんな茶器ではお茶に失礼だ。

ただこのボトルはとても耐久性があるので、スポーツ時の水分補給にはとても便利だ。
ナルゲン カラーボトル 広口1.0L スプリンググリーン

前のお茶

私の幼い頃といえば、卓上には必ずお盆スペースが存在した。来客があれば急須で注いで、お迎えしたものである。

そう、プライオリティーはお茶である。

昨今、地域の集まりに参加する機会があれば、ペットボトル緑茶飲料を紙コップに移し分けたり、1本1本配ることも多くなった。
これが現代の「ねぎらい」の形であり、簡易的でとても味気ない。

急須で淹れたお茶のほうが、一体感を感じないだろうか。その意味では一種のコミュニケーションツールとして様々な場面で復活して欲しいものだ。

私の場合は復活ではないが、家族とのコミュニケーションツールとして茶器を改めようと思う。

茶道を極めるつもりは毛頭ない。
純粋においしいと思えるお茶を楽しむのだ。

ここまでお読み頂き、急須のお茶に対するあなたの反応は如何だろうか。

この記事を通して、何かしらの気付きを得てくれたらうれしい。

どうだろう。
そんなあなたに試して頂きたいことがる。

「オフティー」のルール。必ず急須を使うこと

「休日は急須でお茶」というスタイルだ。

※ 紅茶の場合も急須で淹れて欲しい。

そして、このスタイルのことを

「オフティー(Off-Tea)」

という言葉で総称したいと思う。

「Day-off(休み)」と「Tea(お茶)」
(私が即興でつくったシンプルな造語だ。)

休日だからこそザワザワした「大衆カフェ」には行かず、あなた好みで揃えた茶器で、ゆったりと豊かなティータイムを過ごしてみては如何だろうか。

友人をオフティーに誘ってみよう。オフティー仲間を増やそう。毎週違う友人宅で集まるのも楽しそうだ。

早速オークションなどで急須を探して頂きたい。その次は当然、湯呑みだ。
素敵な出会いがあるかもしれない。

最後に私からスイーツ男子諸君にお願いがある。「オフティー男子」も担って頂ければ、きっとこの活動が盛り上がるに違いない。

善は急げ、茶器の落札価格が高騰する前に。

Eye catching image by 嘉宇 蔡(Taiwan)


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コンテンツマーケター

プロフィール

一之瀬 公人

masahito ichinose

東京都江東区生まれ。現在は長野県南部在住。妻と息子の3人家族。

モノに対する好奇心が旺盛だったことから『MONO』で有名な雑誌の編集者となる。

広告代理店でクライアントのマーケティングを担当する。モーターショーやゲームショーのブース企画。Fからはじまるミントタブレットなど日本進出する外資企業の浸透戦略を担う。

夢だったニューヨークのクライスラービルを観るため渡米。(ゴジラとアルマゲドンで壊された)

アメリカ・カナダで働いたのち、ハトのマークのボディーソープで有名な外資系トイレタリー企業にヘッドハントされる。外資系ホテルを対象とした特殊部隊に所属。担当ホテルへの営業戦略、部隊全体のマーケティング戦略を担当。

先の経験を買われシティーホテルの支配人を任される。経営ノウハウを積みサラリーマンを卒業し独立。

これを期に、父の故郷である長野県に移住を決める。長野県で好きな地域は、松本市中心部と安曇野周辺。

結婚し長男を授かる。子育ての8割をこなし、厄年から脱却。第二の人生を本格的に歩み始める。

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