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HDDにとって代わる『SSD』は今が旬だ
『SSDに載せ替える』最適な時期が到来したのかもしれない。
数年前から『SSD化』をもくろんでいた私は『タイミングと移行方法』で躊躇していた。
10年ぐらい前になるだろうか。
世に登場したSSDの高価さに、衝撃を受けたのを覚えている。
アーリーアダプターやマニア向けだった『未来の記録媒体』は、とうとう一般的になりつつある。
安定してPCを支え続けてきた『HDD(ハードディスクドライブ)』。
その存在にとって替わるため『SSD(ソリッド・ステート・ドライブ)』は『2つの大きな課題』をクリアしなければならなかった。
運用を支え、一般的に求められる
『記憶容量』
そして、
『価格の低下』だ。
ここにきてその課題は『おおむねクリア』されたと実感できる。
今回、取り上げるSSDは
『1GB=約34円』
と激安だからだ。
クラウドや外部メモリーを使い、大量のデータが管理できる時代。
『500GB程度の容量があれば十分』と考えるのは、私だけではないはず。そう、500GB程度のSSDが、もうすでに手ごろな価格で手に入るのだ。
下記の画像をクリック頂くと動画が再生される。SSD換装を検討されている、あなたの参考になれば幸いだ。
【動画】1/5 SSDクローンを作成し換装
・機材開封
・クローン化手順・所要時間
・注意事項
予期せぬ衝撃を恐れ『HDDを労わる』ことに気を遣っている方は多い。
持ち運ぶ機会が多い『ノートパソコン』こそ、SSDの恩恵を受ける筆頭だ。
HDDと比較した場合、最大の強みは衝撃に対する『耐久性』にある。
さらに熱に強く、駆動部分が無いため静音・軽量・消費電力が少なくバッテリーの持ちがよい。
『高速』というメリットも併せ持ち、読み書きスピードはHDDの約3倍。ランダムアクセス(※1)は約40倍というデータもあるほだ。
(※1)メディアに記録されたデータの始まりから参照するのではなく、目的のデータに直接アクセスし読み出す機能。
カセットテープがCD・MDへ。
それらは消え、フラッシュメモリでほとんどがこなせる時代。
数年後『HDDは膨大なデータを蓄積するためだけに利用される補完メディア』になっているかもしれない。
中スペックノートパソコンをSSD化した結果がこれだ
私は仕事柄、PCで作業をすることが多い。
消耗品としてのPCには『タフで安価』を求め、それが買い替えの基準となっている。
現在のメインノートは、
『Lenovo ThinkPad T520』
Win7Pro,Intel Core i5vPro,メモリ8GB,HDD500GB,15.6ディスプレイのスペックで、2万5千円程度で手に入れた超お得PCだ。
ちなみに価格.comで、以下の条件で検索してみると、
・SSD512GB~
・液晶サイズ 14.5~16インチ
・Intel Core i5
・メモリ 8~16GB
・Win 10 Pro
Windows OS のバージョンの違いはあれど、3種類のSSD525GB搭載モデルは、平均81,245円という市場価格。
今回、換装したSSDは下記で、
SSD搭載モデルを購入するよりも『自分で換装したほうが』約33,180円もお得ということが判明した。
Crucial Crucial SSD 2.5インチ MX300 525GB(3年保証)国内正規品
フリーのソフトでもクローン作製は可能だが、技術的に自信の無い方にはおススメしない。
なぜなら、この作業には『絶対に失敗が許されない』からだ。
手違いでコピー元のデータが消えてしまったら取り返しがつかない。2度と同じ状態には戻らないのだ。
そこで『クローン化』にオススメなHDDスタンドもご紹介しよう。
このスタンドを使うデメリットは確かにある。
・コピー元のHDDの『同等かそれ以上のSSD容量が必要』。
・説明書は全て英語なので、多少の読解力が必要。
しかし、デメリットを上回るメリットがこのスタンドにはある。
・クローンだけでなくイレイズ(HDD内のデータを完全に除去(0書き))し、個人情報漏洩が防げる。
・合計6TB(1スロット3TBまでの2スロット)USB3.0外付けHDDドライブとして大量のデータが保存できる。
このHDDスタンドは、一時的な目的で終わらないスタンドなのだ。
【動画】2/5 SSD化すると処理速度はどれだけ違うか
・OS起動速度比較
・外部メディアデータ取り込み速度比較
・クリーンアップ・デフラグ・エラーチェック
寿命に備えよ SSD換装とクローンバックアップ
ところで、HDDの寿命はどのくらいなのか。HDDの寿命は通常『稼働1万時間』とされている。
別の評価として『起動回数1万回』という意見もある。これは電源ON時に一番負荷がかかるためだ。
それでは、HDDはどうしたら故障するのだろうか。
HDDが故障する要因①
【物理障害】ディスクのそのものの部品破損
主な原因は振動や水没。とりわけ、熱と衝撃に実はめっぽう弱いのだ。
HDDは高速回転する磁気ディスクの『浮力』により、わずかに浮いたヘッドがデータを記録する。
これは『ジャンボジェット機が、地上1cmを飛んでいるようなものだ』と例えられることが多い。
想像はつくだろう。『スレっすれ』だ。
ゆえに、少しの衝撃が加わるだけで、HDDは物理的に故障する恐れがある。
HDDが故障する要因②
【論理障害】データそのものの破損
プログラムの故障。誤操作によるデータの消去や初期化など。
個体差はあるものの『機械の寿命は運である』と申し上げるしかない。
むろん、SSDだって壊れる時が必ず来る。
突然訪れる『故障の保険』として『一部のバックアップ』を取るわけだが、本当に『それだけ』で問題は解決するのだろうか。
実は寿命に備えるとても簡単な方法がある。
SSDを元データとして今度は『不要になったHDDをバックアップしてクローン化』すれば良いだけだ。
万が一、SSDが故障したとしても、HDDに差し替えるだけで直前に『まるごと』クローンした状態に戻れる。
HDDバックアップクローンには、この『即効性』と『安心感』が期待できる。
【動画】3/5 SSDクローン換装後、不要になったHDDを有効活用する
・データ完全消去(イレイズ)
・ボリューム設定とフォーマット
・ダブルHDDドライブ運用
・消費電力比較
中スペックで安価なノートPCでありながら、OS起動速度は爆速だ。
全ての作業はサクサクで、動画編集に至っては桁違いの処理スピードを実感している。
次回はあまり知られていないSSDの弱点に触れ、日常気を付けるメンテナンスに着目していく。
Eye catching image by Johannes Plenio(Germany)